くさすぎかずら (草杉蔓) 

学名  Asparagus cochinchinensis (A.cochinchinensis var.lucidus, A.lucidus)
日本名  クサスギカズラ
科名(日本名)  キジカクシ科
  日本語別名  テンモンドウ
漢名  天門冬・天冬(テンモントウ,tiānméndōng,てんもんどう)
科名(漢名)  天門冬(テンモンドウ,tiānméndōng)科
  漢語別名  天冬・天冬草、明天冬、絲冬、老虎尾巴根、九子十弟、三百棒
英名  
2007/04/19 薬用植物園 2007/05/03 同左
2007/05/10 同上
2007/05/26 同上
2007/06/07 同上

   キジカクシ属(クサスギカズラ属) Asparagus(天門冬 tiānméndōng 屬)については、キジカクシ属を見よ。 
 李時珍『本草綱目』(ca.1596)に、「草の茂れる者を虋(モン,mén)と爲し、俗に門に作る。此の草、蔓 茂り、功 麥門冬に同じ。故に天門冬と曰う。或は天棘(テンキョク,tiānjí)と曰う。『爾雅』に云う、髦(ボウ,máo) 顚蕀(テンキョク,diānjí)なり。其の細葉 髦の如くして、細き棘有るに因る、と。顚と天と、音相い近し。…蘠蘼(ショウビ,qiángmí)、乃ち營實(ノイバラ)の苗なり。而て『爾雅』は指して虋冬と爲す。蓋し古書の錯簡なり」と。
 『本草和名』及び『倭名類聚抄』天門冬に、「和名須末呂久佐」と。
 『延喜式』天門冬に、「スマロクサ」と。
 小野蘭山『本草綱目啓蒙』14(1806)天門冬に、「スベルグサ
延喜式 スマログサ和名鈔 クサスギカヅラ 今ハ通名」と。
 本州・四国・九州・朝鮮・臺灣・華東・山東・河南・兩湖・西南・ベトナム・ラオスに分布。
 塊根を天門冬(テンモントウ,tiānméndōng)・天冬と呼び、薬用にする。『中薬志Ⅰ』pp.90-91 『全國中草藥匯編 上』pp.160-161 
 日本では、生薬テンモンドウ(天門冬)は クサスギカズラの根被の大部分を除いた根を、湯通し又は蒸したものである(第十八改正日本薬局方)。
 宮崎安貞『農業全書』(1696)に、「園に作る薬種」の一として「天門冬」をあげ、
 「天門冬は山谷に自ら生ずる物なり。されど、苗を薬園にうへ、糞養をよくすれば根甚だ多く大(ふと)し。蜜漬にし、砂糖につけて好き物なり。・・・是又薬屋にうりて利なき物にあらず」(岩波文庫本)と。
 

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